塩引き鮭、なわた汁、鮭の飯寿司の紹介
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では一通り教えていただいたところで例のアレを!
「普段少し失礼な事を聞いてまして…」
『ごはん食べたい?
「えっ」
『食べていった方が私が説明よりも早い』
『何もご馳走ないですけど、魚だけですよ!』
『その代わり、お刺身もあるし、焼きもあるしな』
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『おかあさんはいつもこんな感じで、来た人にすぐ食べなさい!食べなさい!って』
「言うんですか?」
『食べてみればそれなりのおかずですから』
「じゃあ、ご飯を見せてもらっても大丈夫ですか?」
『大丈夫です』
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あっさり交渉成立!
いつもお昼は従業員さん達と一緒に食べるそうで、早速お店の奥にあるキッチンへ
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「なんかすごい雰囲気のいいところですね、ここは何なんですか?」
『ここは私が設計した!』
「設計した?これを。すごい雰囲気いいですね」
『思った通りに造らせたの』
「これ自宅ですか?」
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『自宅、ご飯を食べるところ』
「お邪魔します」
「すごいですね、面白い造りの」
『これ(カウンター)私が設計したの。座るところも欲しいし、腰かけて食べるところも欲しいし』
「へぇ~」
生産者ならでは!鮭の希少な部位まで余すことなく使った贅沢めし
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「何つくります?」
『これ!塩引』
「これ使うんですか」
『これを焼きましょう。焼いて食べれば!』
「こんな丸々とでかいのを食べるんですね」
『そうです』
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まずは慣れた手つきで塩引鮭を三枚に下ろしていきます
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『次はまず一ビレというもの』
「はい」
『これをこう切ってしまう』
「“いちびれ”というところなんですか?」
『イチビレというのはヒレ、このヒレっていうのは大事なお飾り』
「へえ」
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『こうやって神様にあげるわけです』
「あ、これを」
『はい、一ビレ神様にお供え!』
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イチビレは一尾からたった2つしかとれない胸鰭の部分。
大変貴重なので、年末年始には神様にお供えするんだそう
そして、残りは切身にしてグリルで焼いていきます。
中火でおよそ10分焼けば出来上がり。
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『脂が乗ってますね』
「ですね」
「何やっているんですか?」
『これお豆腐の代わりに麩を入れる』
「なんか変わった形ですね」
『まんじゅう麩、この辺では名産!まんじゅう麩』
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さらに地元村上で獲れた長ネギも切っていきます そして
「それはなんですか?」
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『これは”なわた”、鮭のはらわた』
『この辺(村上)では、はらわたを食べる』
「これを全部なわたっていうんですか?」
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『そうそう、総称“なわた”ね。これが白子、その中のひとつずつ(切り分ける)』
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「おかあさん、中々勢いよく切りますね」
『魚屋さんだもん!鮭を切腹させるんだから勇ましく!ああ、そうでございますかなんて言うともう…鮮度が落ちるの!』
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「そうなんですか」
『ハハハ』
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貴重な白子の他にも心臓や、肝臓もぶつ切りに
このなわたをお湯をはった鍋に入れ、じっくり出汁をとったら先ほどカットした”まんじゅう麩”を投入。そこへ
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「これは何味噌ですか?」
『これは越後味噌、村上の味噌。何でも村上のものを使う』
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そして長ネギも入れ、仕上げに塩で味を調えれば、郷土料理“なわた汁”の出来上がり
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続いての料理はなんでも2Fにある貯蔵庫で造っているそうで
「なんですか、これは」
『これは飯寿司といいまして、お正月に食べる品物なんですよ』
「へぇ~」
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『笹の葉サラサラ(笹をめくる)』
「あ!美味しそう!」
『これが飯寿司なんですよ』
「すごい美味しそうですね、これ」
「何に漬けてあるんですか?」
『何に着けたって言われると、これは麹』
「麹?」
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『この辺には酒屋さんがあります』
「酒麹?」
『酒麹』
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造っていたのは、郷土料理の“飯寿司”
薄切りした塩引鮭と、氷頭と呼ばれる鼻先の軟骨、さらにイクラやゆずなどを地元の米と一緒に酒麹に漬け込み発酵させたもの
テレビ東京 昼めし旅(その3)鮭の希少な部位を使った絶品めしとは?に続く