人形さま
雛人形

お客様より一句頂きました

孫たちと 喜び食す うおやかな
食卓が 笑いに変わる 味とどき
 
福無くも うおやの魚介 幸よみがへり
 家族への 幸願わくば 漁師の心 忘れられたる 団欒(だんらん)や     
 食らうたら 思い出すなり 素の旨さ
 好き嫌い 旬を召さねば 損とする
 旬魚 いつも心が 踊られる
 来客に 箸止め問われ 素なイクラ 輝き瞳 今も忘らん
 時として 忘れがたきや 旬の味
 炭を焚き 煤けながらに 笑み浮かべ 丸ごと旨きし 海の幸(時かな?)
 七厘を 見掛けた民(たみ)が 魚に呑まれ
いなほ号 孫に手ひかれ 村上の 情しみ入る はらこどんぶり
頸城野を 白鷹号で通り過ぐ 夢よ恋しい 父母の面影

飛び跳ねし 仔犬になりたし 不景気(つゆ)空
三面川 会えて嬉しや 年の鮭
うおやの鮭を食べて一句
   村上の 鮭もめでたき 松の内
ほろ酔いで 雑木紅葉の なかを行く

江戸咄 語りげな口 享保雛
 古雛を 飾れば笑みを 返しけり
 雛こわし 糊で直せし 日の遠く
 雛招く 遠来の客 賑えり 
屏風絵の 唐人人を 招きけり
 遠来の 人に供しぬ 里のお茶
 屏風配し 旅人招く 北の町
 蔵出しの 古いし屏風を 披露せり

乾鮭の 匂ふ城下の 通し土間

屏風そう こぼれんばかりの いがの栗
よく太り膳をはみ出す秋刀魚かな

町衆の思ひ感じて雛の前

活きの良さ 問われる 鮭の川煮かな